桜は日本の春を象徴し、特にソメイヨシノが多くの人に愛されています。
しかし、桜には意外な秘密がたくさんあるのです。
例えば、桜の花びらの枚数をすぐに答えられる人は少ないでしょう。
今回は、桜の花びらの枚数や呼び方の違い、八重桜の花びらの数など、知られざる桜の秘密を紹介していきます。
驚くべき桜の花びらの数 それは八重桜!
ソメイヨシノと八重桜の主な違いは、花びらの枚数です。
では、どの程度違うのでしょうか?比較してみましょう。
ソメイヨシノの花びらの枚数は5枚ですが、八重桜の花びらの枚数は6枚から100枚以上と幅広くなっています。
八重桜にはさまざまな品種があり、花びらの枚数もそれぞれ異なります。
その中には、「牡丹桜」と呼ばれる八重咲きの品種もあります。
八重桜の品種は300以上もあるとされ、中には花びらが300枚あるものもあります。
特に、金沢の兼六園にある「兼六園菊桜」は、300枚以上の花びらがある菊桜として知られています。
つまり、花びらが6枚以上あるものはすべて八重桜の一種と言えます。
八重桜の花びらが8枚ではない理由とその枚数
八重桜と聞くと、「花びらの枚数が8枚ある」と思い込んでいる人もいるでしょう。
確かに「8」という数字が含まれているため、そう考えるのは理解できます。
しかし、八重桜の定義は花びらが6枚以上あることです。
8枚の花びらがある八重桜も存在しますが、6枚のものや100枚以上のものもあります。
その理由は、「八重」という言葉の本来の意味にあります。
八重はもともと「8つ重なっている状態」を指す言葉でしたが、次第に「数多く重なっているもの」を意味するように意味が拡大されました。
日本語では「八」は、「たくさん」という意味や縁起が良いとされる数字であることも、八重桜という名前が定着した理由かもしれません。
ソメイヨシノと八重桜の誕生時代の違い
現代では桜といえばソメイヨシノが主流ですが、その歴史は浅く、八重桜と比べると「新人」扱いされます。
八重桜・・・平安時代
八重桜の歴史は古く、平安時代の歌人たちが詠んでいました。
ソメイヨシノは江戸時代の染井(現在の東京都豊島区)の植木屋が普及させたとされています。
今日見られるソメイヨシノはすべてそのクローンであると言われています。
桜の花びらは何枚?違いを知ろう!
桜の花びらの枚数の違い
「桜」と言ったら、多くの日本人がソメイヨシノを思い浮かべるでしょう。
実は、ソメイヨシノを含む多くの桜の花びらの枚数は5枚です。
桜は落葉広葉樹であり、「バラ科サクラ亜科サクラ属」に分類されます。
バラ科の花は基本的に5枚の花びらを持つため、桜も例外ではないのです。
しかし、桜には多くの品種があり、八重桜のように6枚以上の花びらがあるものや、300枚以上の花びらを持つ特別な品種も存在します。
桜の花びらの枚数による呼び名の違い
桜は品種によって名前が違うだけでなく、花びらの枚数によっても呼び名が変わります。
典型的なのが、「八重桜」と呼ばれるものです。
これは単一の品種を指すわけではなく、6枚以上の花びらを持つ桜の総称です。
つまり、桜は5枚の花びらを持つ品種と、6枚以上の花びらを持つ品種の2つに分かれます。
さらに、八重桜の中でも花びらの枚数によって細かく呼び方が分かれるのです。
たとえば、
「一重八重咲き」は5枚と6~10枚の花びらが混ざったもの、
「八重咲き」は20~70枚、
「菊咲き」は100枚以上、
「段咲き」は菊咲きの中で花の中から重なって咲くもの
これらの知識は日常生活で役立つことは少ないかもしれませんが、ちょっとした雑学として誰かに教えると得意げに話せるでしょう。
桜の花びらの枚数に関する知識を持っていると、春の桜を見る際にさらに楽しめます。
また、様々な桜の品種を見分けるスキルも身につけることができます。
桜の季節になったら、桜の花びらの枚数に注目して、その美しさを楽しんでください。
1本の桜の木に咲く花びらの合計枚数は?
フジテレビの『トリビアの泉』という番組で次のような疑問が寄せられました。
個人では確認できないこの疑問に対し、番組スタッフが実際に検証しました。
茨城県常陸太田市の「西山公園」にある樹齢32年の桜が検証対象に選ばれ、周囲に柱を立てて大きな網で覆い、散る花びらをすべて回収しました。
その後、花びらを一枚ずつ数えることによって、合計枚数が算出されました。
結果、1本の桜の木に咲く花びらの合計枚数は「約59万枚」だと判明しました。
ただし、これはあくまで検証された1本の桜の木におけるデータであり、他の桜の木についても同じ枚数とは限りません。
樹齢や栽培環境、品種によって花の咲き具合は変わるため、1本あたりの花びらの数も異なるでしょう。
桜の品種と花びらの枚数
桜の品種は以下の3種類に分類されます。
2.自生種:自然の状態で他品種同士が交雑して生まれた品種
3.栽培品種:栽培や鑑賞目的で人間が作り出した品種
これら3種類を合わせると、桜の品種は600以上も存在すると言われています。
公園や川原の土手など、日本中で広く見られるソメイヨシノは、江戸時代にエドヒガンとオオシマザクラの雑種を交配させて作り出された栽培品種です。
花びらが6枚以上ある八重桜も、もちろん栽培品種のひとつです。
さらに、桜の品種によっては、花びらの色や形も異なります。
例えば、シダレザクラは、枝が垂れ下がる独特の形状をしており、春の風物詩として親しまれています。
また、ヤマザクラやシマザクラなどの原種は、山間部や海岸に自生し、日本の自然景観を美しく彩っています。
桜の品種や花びらの枚数を知ることで、さまざまな桜の魅力を楽しむことができます。
桜の季節には、各地の桜の名所を訪れて、その多様性を堪能してみてはいかがでしょうか。
それぞれの品種が持つ独自の美しさを見つけることができるでしょう。
11種類の桜原種とその花びらの枚数
日本の土地に古くから存在し、自然に生えている「完全オリジナル」の桜品種が原種(野生種)と呼ばれます。
以下に11種類の桜原種を示します。
江戸彼岸(エドヒガン)
山桜(ヤマザクラ)
豆桜(マメザクラ)
寒緋桜(カンヒザクラ)
丁字桜(チョウジザクラ)
大山桜(オオヤマザクラ)
霞桜(カスミザクラ)
高嶺桜(タカネザクラ)
深山桜(ミヤマザクラ)
クマノザクラ
クマノザクラは2018年に発見された新しい品種で地元では「早咲きのヤマザクラ」と考えられていました。
これら11種類の桜原種の花びらはすべて5枚です。
ソメイヨシノと八重桜の花びらの枚数の違い
日本で最も一般的な桜はソメイヨシノで、日本の桜の8割がこの品種だと言われています。
次によく見られるのが八重桜です。
これら2つの桜は同じ種類ですが、花びらの枚数をはじめとする多くの違いがあります。
異なる原種から作られた桜の比較
ソメイヨシノと八重桜はどちらも自然に生えている品種ではなく、栽培や鑑賞の目的で人工的に作られた品種です。
花びらの枚数や形、色が異なるように、親となった桜の原種も次のように異なります。
八重桜・・・オオシマザクラ×ヤマザクラ
八重桜にはさまざまな品種があり、オオシマザクラとヤマザクラを交配させた品種以外も存在します。
桜の開花時期と花持ちの期間の違い
ソメイヨシノと八重桜の開花時期には1~2週間のズレがあります。
八重桜の開花時期・・・3月下旬~4月上旬
※関東地方の場合 また、花が咲いている期間も異なります。
ソメイヨシノの花持ち期間・・・約3週間
八重桜の花持ち期間・・・約1ヶ月
ソメイヨシノが散り始めるころから八重桜が咲き始め、約1ヶ月間美しい花が続きます。
ソメイヨシノは散るのが早いため、見逃す人も多いでしょう。
それに対して、八重桜は花が長持ちするので、じっくりと鑑賞できます。
桜の花びらの枚数についてのまとめ
桜の花びらの枚数に焦点を当てて説明しました。ここでポイントを再確認しましょう。
・八重桜の花びらの枚数は6~300枚
・花びらが5枚までの桜を一重咲きと呼ぶ
・花びらが6枚以上の桜を八重桜(八重咲き)と呼ぶ
意外にもソメイヨシノと八重桜で花びらの枚数に大きな違いがあることが分かりました。
この知識を持って桜を鑑賞することで、さらに桜を楽しむ気持ちが高まりますね。
今年もたくさんの花見を楽しみましょう!